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YOSHIDA氏の祖父の遺品であるイコンタというカメラと、父の遺品であるコニカのフィルムで撮った写真を一冊にまとめたzine。
これはきっと、YOSHIDA氏は自分のために作った一冊なのだろうと思う。
最後のページに登場する、お父上が撮られたお手本のモノクロ写真が、なんとも切ない。


祖父の遺品のイコンタというカメラ。
戦時中、戦場で記録写真を撮っていたらしいけど、見せてもらったことはない。
祖父から戦争の話を聞いたことは一度もなかった。僕だけではなく、誰にも一度も話さなかったらしい。
そんな祖父が亡くなる前日、モルヒネの副作用からか、祖父は戦争の話ばかりしていた。みんな涙が止まらなかった。

そんな祖父の残したイコンタというカメラ。
父はこのカメラで祖父の墓を撮っていた。
父がこのカメラで撮った写真はおそらくこの1枚だけ。
その後、僕は一度だけこのカメラを借りて娘のピアノの発表会の写真を撮った。
父が使い方を教えてくれた。その時撮った写真の中で成功したのは父がお手本で撮った1枚だけ。 その他はすべて失敗。ピンボケと露出ミスばかり。
久々に父が凄いと思った。

そしてそのイコンタというカメラ。
先日、父の遺品となって僕の手元にやってきた。
イコンタと一緒に置いてあった、Konicaの160PSというフィルム。
2004年で期限切れのカラーフィルムだ。 父が祖父の墓の写真を撮った時に一緒に買ったフィルムだろう。

僕はこのフィルムをイコンタに詰めた。 そして、父が暮らした家の近所を軸に、僕の友達と母と兄を撮ってみた。

フィルム一本で1枚の超長い写真。


20×20cm 21ページ 1,500円