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斜め上を行ったタイトルと、表紙のメロンを真っ二つに割ったデザインにまずやられる。
とてもセンスがある人なのだろう。
これはまさしく、zineらしいzineだと思う。


透明で綺麗な海の写真をSNSで見た友達に「勝ち組だね」と言われた。
彼女の言う勝ち組の台所では週に1回しか来ない宅急便で届けられたメロンが2日で腐り、生臭い異臭を放った。

いつだって隣の芝は青い。


この冒頭に添えられているステートメント、というかコメント、というか。これもよい。
読んだあとにどういう感情が浮かんだのか、どう処理すればよいかわからない、何とも言えない感じがよい。
zineのページをめくると、おそらくフィルムカメラで撮られた夏の思い出なのだろうが、
昔懐かしいデジタルの日付が入っているのと、時折差し込まれるシュールなシーンが合わさり、よりこの1冊の魅力が際立っている。

A5サイズ 22ページ 1,000円