”ぼくらもこの街の叙景になる。”

冒頭の一文が印象的だ。
テレビのブラウン管を通じて映し出される走査線。街の記憶が、過去と未来、虚構と現実の中で明滅する。


「海炭市」は、佐藤泰志の小説「海炭市叙景」の舞台となった海に囲まれた架空の地方都市。モデルは著者の、また石澤氏の故郷である北海道函館市。
これは、ブラウン管の映像のように明滅するこの街の記憶。

A5サイズ 48ページ 1800円