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私は香港を訪れたことはない。けれども、私の中の、まさにこれこそが香港という街のイメージそのものが、この本に凝縮されていると言っても過言ではない。
ページをめくるごとに、行きかう人々が、無造作に並べられた食べ物が、車とオートバイが、混沌とした住居が、
香港という街のエネルギーを内包して目に飛び込んでくる。

藤川氏が記しているように、香港は東洋と西洋、富と貧、過去と現在など様々な要素を取り込んだ、生命力の強い街なのだなと思う。


香港を旅してもう何度目になるだろう。
蒸した空気が肌にまとわりつく。街に出ると、信号機のカンカンとした音が鳴り響き、歩く人たちのスピードの速さにたじろぐ。
私にとって香港は東洋と西洋、富と貧、過去と現在など様々な要素が混在した不思議な場所だった。

— 中略 —

私は偶然、香港の街と出会い、その街の生命力に魅了された。
今まで私は彼らのエネルギーの源はどこから来るのか、知りたくて撮り続けてきたような気がする。
この先もきっと撮りに行くだろう。その源が尽きることのないように。

A5版縦、144ページ 2000円