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私たちはこの世に生を受けてから毎日、食事をしたり、仕事をしたり、勉強したり、人と会ったりして、夜は眠りにつく。
そしてまた翌日もそのことを繰り返す。
毎日少しずつやることが違っていたとしても、生きているという意味では一緒だ。

私たちは1日ごとに1日分年をとる。
それは、1日ごとに死に近づいていることに他ならない。

すなわち、私たちは毎日、人生を生きなおしながら、全うすべき寿命に向かって歩んでいる。

日々のくらしの中で、いつも目にするものや、自分の体や、まわりの人々、
ずっとかわらないようで、かわっていく景色を、八木氏が丁寧に掬い取っている。

死ぬ間際に見る走馬灯って、こんな感じなのかもしれない、とさえ思った。


かわらないために かわる
それは
大切なものを守ることに似ている

出逢いなおしているのだろう

わたしたちは きっと
いつかかわっていく景色

A5版縦、44ページ 2,500円