「寸志」とは、心ばかりの贈り物のこと。
私たちが日々を生きること自体、”贈り物”なのかもしれない。


なんの変哲もない光景に引き寄せられ、その場を離れられないでいる。
ほんの小さな出来事が誰かへ向けられた優しさだと分かったとき、
はるか遠くから贈り物の気配を感じ、幾人かの顔を思い浮かべる。

尊敬の念を忘れないでいる。毎日が平凡であることを奇跡と呼んでいる。
悲憤の涙を踏みしめている。守れなかった己を顧みない日は一日もない。

命の面影に触れたとき、私は星になった人たちと再会する。

21×21cm、28p 2,750円